キャリアと一言で言っても、様々な形態があると思います。経験を積めば形成されていく物、勉強することによって知識を習得し形成していく物、困難な課題を乗り越えることによって形成される物等々。自分自身の仕事に置き換えた場合、単純労働の仕事のため、はたしてキャリア形成に結びつくものなのかどうか疑問になります。技術職であれば、実務の件数をこなすことにより、技術の習得であったり、ノウハウの積み重ね、すなわちキャリア形成に結びつくと感じます。そこで、単純労働におけるキャリア形成とは、何を持ってキャリアを形成できているのかの判断基準を知りたいです。ただし、単純労働とは言え、実務の数をこなせば、コツをつかみ、今まで1時間かかっていた作業が、50分で出来るようになったなども、キャリア形成に繋がっているとも言えなくは無いと感じています。
単純労働は、キャリア形成ができないのではないか。非常に鋭い問いかけだと感じました。先に結論だけお伝え致しますと、必ずしも「キャリア=立身出世ではない」ということをまずはご認識いただく必要があると思います。
キャリアとは、「仕事」の視点から見た「あなたの人生全体」を指すと考えてください。あなたが生きる意味、目標があって、その手段のひとつ、人生を構成するひとつとして「仕事」があるわけです。ですから例えば、「日頃は単純作業で働いているけど、プライベートは超充実しているからOK」という場合は、それはキャリアと言う観点でも上手くいっていると評価できるのではないでしょうか。その観点から申し上げれば、「単純作業でも1時間→50分で出来るようになった」という成長も間違いなくキャリア形成です。さらに言えば、「自分の人生が前に進んでいる」とか「充実している」とか「満足できている」という実感こそ、相談者さんの言う『判断基準』だと考えます。
また、ご相談者さんの文面からだけの判断になりますが、ご相談者さん自身は次のような方だと推測しております。①人生のなかでも仕事の満足度は大切に考えている、②仕事の満足度は専門知識や技術スキルといった積みあがるものによって実感したいと考えている、③単調作業はピンとこない。・・・であれば、私からご提案したいのは、「単調作業じゃない仕事へのチェンジ」を本気で考えられてはいかがでしょうか。そのような「タイミング」「人生のステージ」が来たのだと感じます。
キャリアコンサルタント/夏生 隼成




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